数理物理学T 演習問題2



問1 抵抗のある落下
 問題で与えられている通りに変数をvに変換して、vに対する一般解を求めます。変数分離をした際にA式のような少し変則的な式変形をします。 (B)では、与えられた初期条件を代入して具体的な解を求めます。速度のグラフは、式を見ると時刻tが大きくなるにつれて指数関数部分が ゼロに収束するので、定数vfに近づきます。 zのグラフは、時間経過とともに指数関数部分がゼロに収束し、tに関する1次関数部分が残るので、t=0周辺では指数関数的、t>>1では1次関数的な 上昇になります。


問2 単振動の運動方程式 
 (k/m)をω2と置きかえるのは後の便宜のためで、時に決まりはありません。解を求めたあと、解の形からこの系は 角振動数が(k/m)の平方根で表わされることが分かります。 (B)は、初期条件にsinの形が入っているので、得られた一般解を変形してから初期条件を代入します。


問3 微分方程式
 問題文にあるように解を仮定して代入し、得られたλに関する方程式(特性方程式)を解いて一般解を求めます。 (B)は特性方程式の解が複素数になります。そのままeの肩に乗せておいても問題ないですが、三角関数に直しておいたほうが解がきれいな形になります。 (C)は、特性方程式の解が重解となり、一般解が求められません。そのため、定数Cをxの関数とみてC(x)と置き換えて方程式に代入する 「定数変化法」を用います。 なお、特性方程式の解がλ=4となっているため、再び方程式に代入する際はC(x)e4xの形で代入しておきます。


問4 ロンスキアン
 問3で求めた一般解は、二つの特解を重ね合わせた形をしています。その特解から、ロンスキアンを計算します。


問5 ロンスキアンと一般解
 問題文にある式は、線形非同次方程式の解の公式のようなものです。これが本当に解になっているかどうかを代入して確認します。 y1、y2は"同次方程式の解"であることに注意します。


問6 ロンスキアンと一般解
 問5の線形非同次方程式の解の公式を用いて、与えられた方程式の一般解を求めます。 (@)は積分の計算にテクニックが必要です。おそらく大学受験対策にはよくある、二つの式を連立する方法で計算します。


問7 振り子の運動
 揺れ方の小さい振り子(θが小さい)ではtanθ≒sinθ≒θの近似が使えますが、この場合はθは小さいとは限らないとあるので その近似は使えません。 また、グラフは図のようになり、θ=ゼロで角速度(θの時間微分)が最大になり、振り子の速度も最大になります。 ただし、初速度の大きさにより、θ>(π/2)でこの図が成り立たなくなることが考えられます。


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