数理物理学T 演習問題3
問1 減衰振動の微分方程式
一般解はいつものように解を仮定して代入します。γの大きさによって解が変わってくるので、それぞれ場合分けします。
(B)では、与えられた数値がそれぞれの場合分けの条件に対応しているので、場合分けにあった式へ代入します。
γ=√3では指数関数解で、どちらも減少する解なので振動はせず、指数関数的に減少していきます。この状態を「過減衰」と言います。
γ=√2では単調増加関数と指数関数的減少の式の積になっていますが、指数関数は急速に0に収束する(指数関数はべき関数より強い、という表現をよくする)ので0に収束するグラフになります。
この状態を「臨界減衰」と言います。
最後の1つは、指数関数的減少の項とcosの積になっているので、cosにかかっている部分を振幅と考えると、振幅が指数関数的減少をするcos関数と解釈でき、グラフは振動しながら0に収束します。
この状態は「減衰振動」といい、摩擦のあるばねの運動などに対応しています。
余談ですが、演習担当の先生は「『臨界減衰』という言葉はあまり良くない訳語で、運動の本質を表わしていない」と言っていました。
問2 単振動のエネルギー
(@)の(a)(b)は簡単な計算問題です。(c)は式を使って計算して求めます。Δは1周期ということを利用すれば、sin、cosの積分は0になることが分かります。
(2)(a)は、エネルギーの時間微分と運動方程式の形から計算します。
問3 強制振動
問題文で与えられている解の形を代入して係数を決定します。
振幅の2乗は、γの値によって振る舞いが変わってきます。振幅をωの関数とみて、それぞれの場合のグラフを書きます。
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