数理物理学U 演習問題1


PDF版解答

問1 1のn乗根
  n乗すると1になる数(複素数)を、極表示で表してからrとθを求めます。すべての和を求める時は、級数の和の式から計算します。厳密な計算は複素関数論で習うはず…。ちなみに1のn乗根を複素平面上にプロットしていくと正n角形の頂点が描けます。


問2 オイラーの公式
  AとBを別々に求めるのはほぼ不可能なので、cosとsinの形になっていることに注目して、A+iBを同時に計算します。計算結果の実部がAの値、虚部がBの値になります。


問3 オイラーの公式
  n=0の場合のみ例外なので気をつけて計算します。最後にクロネッカーのデルタで解を書いてありますが、この記号を使うとシンプルというだけの話です。(ただし使い慣れておくと便利です。)


問4 オイラーの公式
  問3で求めた積分計算の結果を利用します。オイラーの公式を変形して、sin、cosを指数の形に直してから計算します。解答では式をごちゃごちゃいじってからオイラーの公式を代入してますが、いきなりsin、cosに代入しても問題ないです。


問5 電気回路と微分方程式
  (c)の微分方程式を解くところでは、数理物理学Tでやっているようにときます。(e)は、2つの定数をre±iθと極表示してまとめていきます。(g)で、「絶対値が最も小さい分枝をとる」という表現ですが、周期関数では同じ値を何回もとることができるので初期位相もφ+(周期の整数倍)という形で無限にとることができます。その無限にある中からもっとも絶対値が小さい値を初期位相とするという意味になります。
また、(e)で得た解の形は、減少する指数関数の項と周期関数の積になっているので、振幅が指数関数的減少をするcos関数、というグラフになります。(f)の問題文にI(0)=0とあるので、x=0でのグラフの傾きは0です。
演習問題のページに戻る